寝る前のカモミールで安眠に 菊にも同様の効果あり!?
「最近寝つきが悪い」
「寝る前にリラックスできる時間が持ちたい」
そのようなお悩みをお持ちの方へ。
今回は、”眠りを誘うハーブ”として有名なカモミールの活用法をお伝えします。
後半には、東洋のカモミールとも呼ばれる菊を使った安眠のための「菊枕」についてもご紹介。
植物が持つ自然のパワーを味方に、日中の”がんばりモード”をオフにして、心地よい眠りに入るための準備をしませんか?
カモミールが安眠によい理由
小さな白い花びらと華奢な茎と葉っぱが愛らしい、カモミール。
世界最古のハーブの1つで、原産地であるヨーロッパで古くから重宝されてきた他、古代エジプトでも当時「最高のハーブ」として崇められてきたパワーハーブです。安眠にも効果的と言われています。
主な効能としては、以下のようなものがあります。
- 鎮静(リラックス)作用
- 消炎作用
- 消化促進
- 発汗作用
これらの中で特に安眠に関係するのが、心を落ち着かせてくれる鎮静(リラックス)作用です。
カモミールに含まれる香り成分に高い鎮静作用があり、自律神経を整えて不安やイライラを和らげてくれると言われています。
夜になっても日中の緊張が続き、気持ちが高ぶった状態だと布団に入っても交感神経がオンのままになり、寝付きが悪くなる原因に。
就寝前にカモミールの香りを嗅ぐ、ティーにして飲む、などして”おやすみスイッチ”を入れることで日中の活動で興奮した脳と神経が鎮まります。そして、リラックスした状態でのスムーズな安眠が期待できるのです。
心地よい眠りに誘う、カモミールの使い方
安眠を誘うハーブ「カモミール」を使った、寝る前にできるリラックス法をご紹介します。
カモミールティーを飲む
心を静めてくれる、リラックス効果が高いハーブティーとして有名な、カモミールティー。
りんごのようなパイナップルのような、甘くやさしい香りが人気ですよね。
市販のティーバッグを利用するのが一番手軽ですが、新鮮なカモミールが手に入る場合には、フレッシュカモミールティーを試してみるのもおすすめです。
〈フレッシュカモミールティーの作り方〉
①よく洗ったカモミールの花を5つ程カップに入れ、一杯分のお湯を注ぐ。
②約2~3分置いてできあがり。
小さな白い花がカップに浮かぶ様子は可愛らしく、目で見てもいやされます。
そのままでもカモミールの香りが立ち上り美味しいですが、はちみつやミルクを入れるとほんのりとした甘さが加わり、より飲みやすい味に。
カモミールは大きく分けて2つ「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」があります。一般的には、ティーには苦味が少ないジャーマンカモミールが使用されています。
カモミールティーはノンカフェインなので、寝る前のドリンクにぴったり。
お子様と一緒に楽しむもよし。読書や音楽を聴きながらの自分だけのリラックスタイムのお供にするもよし。
おやすみ前に、一杯のカモミールティーで心地よい眠りへの準備をしてはいかがですか?
商品によって「カモミール」「カモマイル」の2パターンの表記があります。「カモミール」はフランス語読み、「カモマイル」は英語読みで、ハーブ自体は同じものをさします。
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「大地のリンゴ」とも呼ばれるカモマイルと、リンゴのやさしい甘さが広がるハーブティー。ハイビスカスやローズヒップなど、6種類のハーブとフルーツをブレンドしていて、フルーティーな飲みやすさです!
カモミールに加え、優雅な香りのラベンダー、マスカットのような香りのエルダーフラワーなど、おやすみ前に飲むハーブティーをお探しの方にぴったりな6種類のハーブをブレンド。
カモミール風呂で温まる
就寝1~2時間前のぬるめのお湯での入浴は、深部体温の調節を手伝い心身をリラックスさせてくれるので、スムーズな眠りに入るために効果的です。
そんな入浴にリラックス効果の高いカモミールの香りを取り入れた「カモミール風呂」の作り方をご紹介します。
〈カモミール風呂の作り方〉
①乾燥させたカモミールの花を約20g、お茶パックや不織布に包み浴槽に入れる。
②いつも通りお湯をため、お湯にゆったりと浸かる。
(38℃~40℃のお湯で、約15分の入浴が安眠のために効果的です。)
湯舟の中で深呼吸すると、カモミールのやさしい香りが胸いっぱいに広がります。
カモミールを入れたお茶パックを少し絞り、閉じた瞼の上に乗せて目をじんわりと温めると、目の疲れをほぐしてくれ気持ちがいいですよ。
新鮮なカモミールが手に入らない場合は、市販の乾燥カモミールティー(賞味期限が切れたものでも!)や、カモミールの香りの入浴剤・バスソルトなどを利用する方法もあります。
カモミールのやさしい自然の香りに包まれながら、ぽかぽかと体が温まれば、心身の緊張がほぐれて至福のリラックスタイムが訪れます。
カモミールの香りを堪能できる入浴で、おやすみモードに入りましょう。
※カモミールの消炎作用は皮膚トラブルにもよいと言われていますが、敏感肌の方で初めてのカモミール風呂が心配な場合は、様子を見ながら少しずつ試すようにしてくださいね。
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ハーブ入りで見た目にも楽しく、メッシュバッグ入りだからお片付けも簡単。ユズやヒノキといった「和」の香りに、自然と心と体がほぐされます。【kikka】にカモミールが配合されています。
菊は東洋のカモミール!「菊枕」をご紹介
安眠効果があることで知られるカモミールですが、「東洋のカモミール」と呼ばれている別の花があるのはご存知でしょうか?
それは、日本の国花にもなっていて、日本人に馴染みの深い「菊」です。
実はカモミールと菊は同じキク科の植物。
古くから菊には邪気を払う力があり、不老長寿が得られる神聖な薬草としてアジアの国々を中心に重宝されてきました。また、カモミールと同様に安眠効果があると言われています。
中でも乾燥した菊の花びらを枕に詰めた「菊枕」は有名で、一説によると室町時代から使われていたそうです。
〈菊枕の作り方〉
①菊(観賞用でも食用でも)を10本ほど用意し、花びらをとる
②天気のよい日に1日~2日天日干しする
③不織布に入れて、枕の上に置いて眠る。
頭から枕に伝わる体温で菊の上品な香りがふわっと広がり、寝ている間もやわらかな菊の香りに包まれます。寝る前に枕を手で揉むと、香りが広がりやすいですよ。
ちなみに、この菊枕はカモミールでも作ることができます。
作り方は同じで、乾燥させたカモミールを不織布に入れると、ハーブピローの出来上がり。
菊枕やハーブピローは、枕元に置いておくだけでも安眠効果があると言われています。
心落ち着く花の香りに包まれて眠り、翌日清々しい気持ちで朝を迎えませんか?
カモミールや菊を楽しむ時の注意点
カモミールも菊も安眠に必要なリラックスを手伝ってくれる植物ですが、使用する際に注意したいことがいくつかあります。
- カモミールと菊はキク科の植物です。ブタクサなどキク科の植物にアレルギーをお持ちの方は使用を控えて下さい。
- カモミールは子宮収縮作用があると言われています。妊娠中の方で心配な場合は、かかりつけの病院で相談をした上で安全に楽しみましょう。
自身の体調や健康状態と相談しながら、必要な場合は主治医や専門家に相談して、植物の持つパワーをリラックスタイムに取り入れましょう。
カモミールと菊のパワーで、心地よい眠りに入ろう
カモミールは昔から心を静めるリラックス効果が期待され、安眠のために利用されてきました。東洋のカモミールと言われる菊にも同様の効果があると言われ、菊枕というものが使われていました。
カモミールの花言葉は「逆境で生まれる力」「あなたをいやす」。
植物の自然なやさしい香りは私たちにそっと寄り添い、心身の疲れをいやしてくれます。
寝る前にカモミールや菊の持つ自然のパワーを利用して、普段頑張っている自分のための、リラックスできる時間をつくってみませんか?
【参考資料】
・『知っておいしいハーブ辞典』監修:伊嶋 まどか/実業之日本社
・『基本 ハーブの辞典』著者:北野 佐久子/東京堂出版
この記事を書いたひと
NERU.スタッフ 土屋
二児の母。産後、夜中に何度も目が覚めるようになり、寝る前の過ごし方を見直しています。最近はリラックス系のハーブティーと、寝転がったまま布団の上でおこなう1分間瞑想にはまり中。