ハーブティーの安眠効果!おすすめ7選
ハーブは味や香りに特徴があり、その効能効果で料理や虫よけ、消臭、薬の代用品として、古くから利用されてきました。そんなハーブを手軽に楽しめるのが、花や葉、茎を乾燥させて作るハーブティーです。
この記事では、安眠効果が期待できるハーブティーと、その選び方・飲み方をご紹介します。
安眠効果のあるハーブティー7選
ハーブの中には、心を穏やかにする鎮静効果やリラックス効果のあるものがあります。
一日の終わりにこのような効果のあるハーブティーを飲むことで、気分がほぐれて安らぎ、よりぐっすりと心地よい眠りへとスムーズに入ることが期待できます。
チャノキを原料としていないハーブティーのほとんどにはカフェインが含まれていません(一部のハーブを除きます)。砂糖や甘味料が入っていないものを選べば、夜、寝る前のベッドサイドティーにもおすすめです。
安眠効果があると言われているハーブティーには、次のような種類があります。
《安眠効果があるハーブティー》
- カモミール
- ラベンダー
- バレリアン
- レモンバーム
- オレンジピール
- リンデンフラワー
- パッションフラワー
それぞれについて、ご説明します。
カモミール:ストレスを和らげる
心を落ち着かせる鎮静効果が高く、古くから「眠りのハーブ」として親しまれてきました。
おやすみ前に飲むと、やさしい香りがストレスや緊張で張りつめた心と体をゆるめて、穏やかな眠りへの準備を整えてくれます。
体を温めたり、胃の調子を整えたりする効果もあるので、冷えの改善や食べ過ぎた後の胃もたれのケアにもおすすめです。
よくりんごの香りに例えられますが、実際はほのかな甘みのある干草のような香りをしています。ミルクやはちみつとの相性は抜群です。
※キク科アレルギーの方や妊娠中の方は使用を控えてください。
ラベンダー:落ち込んだ気分をなぐさめる
リラックス効果のあるお花の香りでおなじみの「ハーブの女王」です。
抗うつ作用があり、なんとなく不安な時や憂うつな気分で眠れない夜にラベンダーティーの香りを嗅ぎながら飲むと、落ち込んだ気分を和らげてくれます。
心身の緊張をほぐしてくれるので、片頭痛の緩和にも効果的と言われています。
清々しく、ほのかに甘みのあるフローラルな香りと味をしています。風味が強めなので、ブレンドティーで楽しむのがおすすめです。
※妊娠中の方は使用を控えてください。
バレリアン:高ぶった気持ちを静める
「健康になる」という意味のギリシャ語から名付けられたハーブです。
すぐれた鎮静作用があり、気持ちが興奮して高ぶった時にティーにして飲むと、ゆったりと心を落ち着かせてくれます。
ストレスからくる片頭痛や肩こりの緩和にも効果的と言われています。
苦い草の香りで、独特の強い臭みがあります。単体では飲みにくいですが、カモミールなど他のハーブとブレンドすると飲みやすくなります。
※妊娠中の方や子どもへの使用は控えてください。
レモンバーム:気分を爽やかにリフレッシュ
古くからレモンバームを飲むと長生きすると言われ、長寿のシンボルとされてきました。イライラを和らげる効果があるとされ、気持ちのコントロールが上手くいかない時に飲むと、さっぱりとしたレモンバームの香りでリフレッシュができ、寝る前の気分を落ち着かせてくれます。
また、体を温めたり消化を促す働きもあると言われており、食後に楽しむのにぴったりのハーブティーです。
まるでレモンのような、スッキリとした爽やかな味わいをしています。
オレンジピール:気持ちを明るく前向きに
オレンジの皮を刻んで乾燥させたハーブティーです。
心身が疲れて落ち込んだ時に飲むと、気分を明るくして前向きな気持ちにさせてくれます。
体を温める働きもあり、おやすみ前に飲むと心身をリラックスさせながら自然な眠りへの準備を整えてくれます。
オレンジの実ほどのフレッシュさはありませんが、やさしい甘酸っぱさが楽しめる柑橘の香りと味で、男女問わず子どもにも人気です。
リンデンフラワー:甘い香りでリラックス
ヨーロッパで古代から「神聖な木」とされてきたリンデンの木の花を使用しています。
リンデンは和名では菩提樹(ボダイジュ)と呼ばれている木です。
ストレスやイライラを和らげて安眠に導く効果があるとされ、別名「グッドナイトティー」と呼ばれています。心配事があったり心が疲れていて、緊張や不安で寝付けない夜のリラックスタイムにぴったりです。
利尿作用があり、むくみの改善にも良いと言われています。
ほんのりと甘く上品な香りで、後味はすっきりとしています。シングルでもブレンドでも飲みやすいので、ハーブティー初心者の方にもおすすめです。
※花粉症の方は、飲用前にかかりつけの医師に相談してください。
パッションフラワー:朝スッキリとした目覚めを
ブラジル原産のハーブで、古くから先住民族の人々に薬草として使用されてきました。
こちらも心を安定させる鎮静作用が高く、夜になっても日中の興奮が続いてなかなか寝付けない時に飲むと、気持ちを落ち着かせて自然な眠りへと導いてくれます。そのため、パッションフラワーティーを飲んだ翌朝は、目覚めがすっきりすると言われています。
ストレスからくる頭痛や腹痛の緩和にも効果的です。
どこか懐かしい渋味のある、草花の上品な香りをしています。
※妊娠中の方は使用を控えてください。
ハーブティーはどこで買えるの?
ハーブティーは、スーパーのお茶コーナーやハーブティー専門店、通販サイトなどで販売されています。
ハーブティーの専門店だと、お店で試飲ができたり、ハーブに関する知識が豊富なスタッフが相談に乗ってくれたりと、ご自身に合うハーブティーをより選びやすいでしょう。
もしも 「近くに専門店がない」、「お店にほしい種類のハーブティーが置いていない」、「忙しくてお店に買いに行く暇がない!」という場合は、通販サイトがおすすめです。
通販サイトなら、わざわざお店まで行くための時間と労力が節約できます。
職場からの帰宅途中や家事の合間、子どもを寝かしつけた後の遅い時間でも、場所や時間を選ばずに注文ができるので、忙しいライフスタイルの方にぴったりです。
また、同じ通販サイトでも、さまざまなブランドや商品を多数取り扱うモールもあれば、厳選したハーブティーを扱う小規模な専門店やセレクトショップなどがあります。
「モールでは商品の数が多すぎて、ハーブティーを探すのが大変」という場合には、専門店やセレクトショップを利用するのが良いでしょう。
品数が多すぎず、スタッフがこだわりを持って選んだ商品を丁寧に紹介しているショップが多く、お好みのアイテムが見つかりやすいですよ。
選ぶ時のポイント
好みの香りや味のものを選ぶ
いくら安眠効果があるからといって、口に合わない物を無理して飲むのは逆効果です。
フローラル系の香りが好きならリンデンフラワー、さっぱりとした味が好みならレモンバーム、というふうに自分の好みやその時の気分に合うものをチョイスして楽しみましょう。
オーガニックや添加物不使用がおすすめ
(画像引用元:「農林水産省公式サイト」https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html)
オーガニック(有機)栽培のハーブティーなら、農薬や化学肥料の影響を受けていないのでハーブそのものの豊かな香りを味わうことができます。
「口に入れる物の安全性にこだわりたい」という方にもオーガニックハーブティーはおすすめです。厳しい審査を通過した農産物にのみ付けられる「有機JAS認証マーク」などが付いているものを選ぶとよいでしょう。
また、人工甘味料や香料、着色料などの添加物不使用のハーブティーだと、ハーブ本来の自然な風味をより一層楽しむことができます。
手軽さならティーバッグ
仕事や家事などで毎日忙しく過ごす中で、手軽にハーブティーを楽しみたいならティーバッグタイプがおすすめです。
ティーバッグならティーポットや茶こし、計量スプーンなどの道具を用意する必要がありません。また、洗い物が少なくて済み、飲んだ後の片付けも楽です。
さらに、個包装になっているものだと持ち運びにも便利で、お出かけ先や旅行中でもお気に入りのハーブティーを入れてくつろぐことができます。
シングルで飲みにくい場合はブレンドも
中には、ラベンダーの強いフローラルな香りやカモミールの干し草のような香りが苦手で飲みにくい、という方もいます。
そのような場合は、一種類のハーブのみのシングルティーではなく、数種類のハーブをブレンドしたブレンドティーがおすすめです。ハーブ同士が苦味を和らげたり、甘みを足したりして飲みやすくしてくれます。
さらに、それぞれが持つ効能の相乗効果も期待できます。
※基礎疾患をお持ちの方や妊娠中・授乳中の方、小さいお子さんは、あらかじめかかりつけの医師に相談をしてください。
※ハーブティーの中には、アレルゲンとなる物質を含む種類もあります。特にアレルギー体質の方は、パッケージなどに記載されているアレルゲン物質の表示を確認してから選びましょう。
眠りに効果的な飲み方
寝る前はアイスティーではなく、温かくしたハーブティーをゆっくりと飲むのがおすすめです。
なぜなら、温かい飲み物はスムーズな眠りに必要な深部体温(体の内側の温度)の調整を手伝ってくれるからです。
人は体温が下がる時に眠気を感じます。そして、眠りに入る前の体温と眠った後の体温の差が大きいほど眠りの質が高くなると言われています。
おやすみ前に温かいハーブティーを飲んで一時的に体温を上げておくと、その後徐々に体温が下がるにつれて自然な眠気が訪れ、深い眠りに入ることができるというわけです。
また、ハーブティーの香りにはリラックスやリフレッシュなどのアロマテラピー効果があります。鼻から香りをゆっくりと吸い込んで、自然の香りが広がるハーブティーをじっくりと味わいましょう。
ハーブティーの種類によっては利尿作用を持つものがあります。おやすみ前にハーブティーを楽しむ際は寝る直前は避けて、飲みすぎには注意しましょう。
寝る前にはリラックスできるハーブティーを
安眠効果があるとされるハーブティーを7つご紹介しました。
寝る前のハーブティーは、ストレスや緊張、不安などをやわらげて心をゆったりと落ち着かせてくれるものを選んで、ゆっくりと味わって飲むのがおすすめです。
カモミールやバレリアンなど、さまざまな種類からご自身が美味しいと感じるハーブティーを見つけて、寝る前の時間を「ほっ」とくつろげる、充実した眠りへの支度の時間にしてくださいね。
【参考書籍】
・『ハーブティー辞典 改訂版』著者:佐々木 薫/池田書店
・『アロマ&ハーブ大辞典』監修者:林 真一郎/新星出版社
この記事を書いたひと
NERU.スタッフ 土屋
二児の母。産後、夜中に何度も目が覚めるようになり、寝る前の過ごし方を見直しています。最近はリラックス系のハーブティーと、寝転がったまま布団の上でおこなう1分間瞑想にはまり中。