GABA(ギャバ)が豊富な発芽玄米で「快眠ごはん」
睡眠の質を向上させる食事の基本は「1日3食:なるべく同じ時間に」規則正しく食べること。それにより体内時計が整い、夜に眠りやすくなります。
そして、食事に関してもう1つお伝えしたいのが「睡眠の質を高めてくれる栄養素」のお話。
快眠体質のカギとなる栄養素である「3つのアミノ酸(トリプトファン・グリシン・ギャバ)」についてです。
このコラムでは、この3つのアミノ酸の1つ、「ギャバ」についてお伝えしていきます。
副交感神経をサポートする「ギャバ(GABA)」
近年、さまざまな食品に含まれ、ストレス軽減や健康に良い効果があると注目されているGABA。(先日スーパーで見かけたミニトマトのパッケージでも「GABA」の文字が強調されていました!)
GABAはアミノ酸の1つである「γ-アミノ酪酸(らくさん)=Gamma Amino Butyric Acid」の略語です。普段から体内で作られるアミノ酸で、脳や脊髄に存在する神経伝達物質として働いています。
神経伝達物質には、神経を「高める」ものと「抑える」ものがありますが、GABAは興奮系の神経の働きを抑制します。たとえばストレス時に、交感神経が強く働くのを抑え、副交感神経を活発化させます。
自律神経のバランスを整え、リラックス効果をもたらすため、睡眠にも良い影響があると考えられています。
GABAのおもしろいところは、神経の興奮を高める物質の1つ「グルタミン酸」から作られる点。つまり、興奮系の神経伝達物質を消費し、抑制系の神経伝達物質を生むということです。
ただ単に「増やす」わけではないため、自律神経のバランスを保つのに貢献してくれるというわけなんです。
発芽玄米にはGABAが豊富
発芽玄米とは、玄米を発芽させたお米のこと。
カロリーは精白米とほとんど変わらないのに、白米の数倍もの栄養素を含んでいます。
そしてGABAは…白米100gあたり約1㎎なのに対し、発芽玄米では100gあたり約15㎎も。
発芽玄米は、発芽によって酵素が活性化するために、玄米のときに比べて総合的に栄養価が高くなります。
GABAの他にも、カルシウムや鉄分、ビタミンB1やビタミンE、カルシウムの吸収を促進するイノシトール、体温や血圧を調整するマグネシウムなども豊富に含みます。
発芽玄米で快眠ごはん
毎日の食事で、睡眠によい栄養素を摂取していくためには、普段のメニューを大きく変えることなく、食べ飽きることもなく、無理せず続けていけることが大切ですよね。
そこでおすすめしたいのが、普段の白米を「発芽玄米に置き換える」方法です。
玄米がちょっと苦手で気が進まない…という方も、ぜひ一度お試しください。
玄米特有の香りがほとんどなく、うまみが強くて柔らかいので、食べやすいのが特徴です。ご家庭の炊飯器で、白米と同じように炊けますし、白米と混ぜてもOK。いつもの食卓に、無理なく手軽に取り入れることができます。
また、発芽玄米のほかにGABAが多い食材としては、次のようなものがあります。
・漬物
・小魚
・トマト
・スプラウト(発芽野菜)
\ 雑穀米も毎日の食事に気軽に取り入れられるのでおすすめ / |
まとめ:発芽玄米を食べてみよう
主にストレス軽減の効果として注目されているGABAですが、睡眠の質を高めたり、血圧の上昇を抑えたりと健康にいいことがたくさんあります。GABAはビタミンB6と摂取すると体内で作られやすくなりますよ(発芽玄米はビタミンB6も豊富!白米と比べて約6倍含まれます)。
栄養たっぷりのスーパーフード!発芽玄米を毎日の食卓に取り入れて、快眠生活を叶えましょう♪
〈参考資料〉
・『思考と体がスッキリ!睡眠のしくみ』坪田 聡:監修/成美堂出版
この記事を書いたひと
NERU.スタッフ 大嶋
夫と未就学児1人と3人暮らし。体力底なしの娘に翻弄される毎日を過ごしています。自身の体力の衰えに少しでも抗うため、睡眠時間だけは必死に確保!温活もしながら睡眠の質を改善中です。